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更年期に近づいて女性ホルモンが低下すると、ストレスへの耐性が弱くなっていきます。
以前はなんなく乗り越えられたことが、わずらわしくて極端に耐えられなくなってしまうのも、女性ホルモンが低下しているからです。最初は生理前のイライラたったものが、徐々に生理周期に関係なくいつもイライラするようになり、心の不調を感じるようになります。

小さなことでイライラして、気になる。思考が堂々めぐりしてしまう。情緒が不安定になり、カツとなったかと思うと、ドカンと落ちこんでしまう。たいしたことではないのに、強いストレスを感じてしまう。

いきなり涙が出る。焦燥感が止められない。漠然とした不安を感じる。クヨクヨしてしまう。憂うつやうつ状態になる。何もする気が起こらない。よく眠れない。眠りが浅い。

人と接するのが億劫で出不精になる、などなど。心や情緒に強く症状が現れます。

からだと心はつなかつています。からだを立て直して。心の症状を解消する方法をご紹介します。

更年期の心の症状を、漢方薬で劇的に変えるのは難しいかもしれませんが、長く飲み続けると効果があります。女性ホルモン剤である程度よくなったら、漢方薬に切りかえる方法もあります。できればプレ更年期から漢方薬を始めておくと、更年期障害の予防になります。漢方薬は早目に始めておくことで効果を発揮する薬なのです。

プレ更年期や更年期の心の症状には、加味逍遥散、半夏厚朴湯、抑肝散がよく使われます。

加味逍遥散は、イライラ、情緒不安定に自律神経失調症が組み合わごったような、たくさんの症状がある人に。

半夏厚朴湯、抑肝散は、うつうつとして、のとにつかえるような感じがあり、お腹をさわると、みぞおちあたりやわき腹に張った感じがする人に。

ほかに、心身が疲れ弱って眠れない人には、酸棗仁湯が、神経質で胃腸が弱くなっている人には、香蘇散が効きます。

またサプリメントは、セントジョンズワート、バレリアン、大豆イソフラボン、チェストツリー、ブラックコホッシュ、薬用人参(朝鮮人参)、カルシウム、ロイヤルゼリーがおすすめ。

特に、薬用人参には、ストレス対抗作用と副腎を強化して元気にしてくれる働きがあります。

漢方では、「イライラは肝(肝臓)からくる」といいます。肝臓によい、ウコン、笹のエキスなどのサプリメントは、浄化作用があって、からだを楽にしてくれます。そうすると、心も元気になります。


イライラして心の不調があるときは、肝 機能が低下していることが多いのです。食事を軽くしてみてください。ずいぶん、イライラが減ってきます。
油分、塩気の少ないものを中心にして、アルコールやカフェインなど肝臓への負担が多いものを減らしましよう。

かぼちや、たまねぎ、かぶ、ゆり根など丸い形の野菜は、心を丸くするといわれています。食事にとり入れてみてください。お肉だったら、ビタミンB群が豊富な豚肉を。便の通りをよくしてくれます。ゆでた温野菜と一緒に食べましよう。また、精神安定に効果がある発芽玄米は、イライラには特におすすめします。

日常生活でケアしたいのは、ます睡眠。つらいときは、夜10時にはベッドに入りましょう。睡眠をよくとると、からだが楽になります。